ちょっと留置場合宿に行ってきた。

真面目に笑える手記を書きます。逮捕勾留の貴重な経験を、いつか誰かのためになればと、書き綴るブログです。

私が勾留された理由。

 

逮捕されて原宿警察署の留置場に放り込まれた時、そこにいた外国人達にこう言われました。

「あなた可愛いから大丈夫」

「日本人だから大丈夫。きっとすぐ家に帰れるよ。」

長くここに居る彼女達は、入れ替わり立ち替わりやってくる仲間を見てきた統計によるのだろう。

二泊三日で帰れるだろうとのほほんと構えていたら、結果、全然大丈夫ではありませんでした。イケメン検事にうっかり勾留請求され、翌日の東京地裁での勾留質問で、迫真の涙を見せても駄目でした。「君の名は?」と聞かれて、石原さとみと答えるなどしたら余計に駄目だったと思います。

 

ところで、その勾留の理由が「逃亡の恐れあり」なのです。

なるほど、確かに動物である限り、逃亡の恐れは全員にありますからね。

 

更に、私の場合は、

一人暮らし、旦那なし、財産なし、結婚予定なし、協調性なし、家財なし、ホテル住まいというホームレス。

持たない暮らしの極みですが、検察から見たら、逃亡の要素満点な訳で。笑

 

 失うものが何もない人って、弱いのか強いのか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホリエモンの「ゼロ」を読んだ。

 

彼は5年の裁判を経て、懲役2年の実刑が決まり収監されたので、その長さからしたら、逮捕勾留のみの10日間だった私など到底足下にも及ばない訳ですが、同感する部分があった。

 

警察は身体的に拘束しても、人の頭の中まで拘束することは出来ない。塀の中に居ても、思考は続けられる。

だから、自由だ。

 

 

ある日突然、もちろん予告も前触れもなく逮捕された私は、着の身着のまま留置場へ放り込まれ、誰とも連絡が取れず、留置場では「神様がくれた長い休暇」と捉えて、読書に没頭したり、今後のことについて考えを巡らせたりして過ごしていた。

 

このまま20日間の勾留の後、もし起訴されたら最低三ヶ月は帰れないという状況だった訳で、家族、家、日常、人生、全部失う。

 

と一時は悲観したが、そもそも失うほど立派なものを持っていたのか?

 

財産なし、独身、協調性なし、人生に言い訳も未練もなし。最初からゼロだったと思えば、何も困らないではないか。ゼロどころか、マイナスからまた始めればいい。

 

刑事さんと弁護士に揃って言われた言葉

「捕まったからといって、人生終わりではないんだからね」

それが何の励ましにもならなかったのは、上記のように受け止めていたからかもしれない。終わるも何も、始まってすらいないのだ。 

 

たしかなこと。逮捕されてからこの曲を聴くと泣けてくる。

 

「たしかなこと」小田和正/作詞作曲 

 

雨上がりの空を見ていた  通り過ぎてゆく人の中で
哀しみは絶えないから  小さな幸せに 気づかないんだろ

時を越えて君を愛せるか ほんとうに君を守れるか
空を見て考えてた 君のために 今何ができるか 

 

忘れないで どんな時も きっとそばにいるから
そのために僕らは この場所で
同じ風に吹かれて 同じ時を生きてるんだ

自分のこと大切にして 誰かのこと そっと想うみたいに
切ないとき ひとりでいないで 遠く 遠く離れていかないで

 

疑うより信じていたい たとえ心の傷は消えなくても
なくしたもの探しにいこう いつか いつの日か見つかるはず

いちばん大切なことは 特別なことではなく
ありふれた日々の中で 君を
今の気持ちのまゝで 見つめていること

君にまだ 言葉にして 伝えてないことがあるんだ
それは ずっと出会った日から 君を愛しているということ

君は空を見てるか 風の音を聞いてるか
もう二度とこゝへは戻れない
でもそれを哀しいと 決して思わないで

 

 

原宿警察署を出て、最初に食べたものはクレープ

 

中間調べで検察に呼ばれて、釈放が決まり、明日の朝にでも帰るのかなと悠長に構えていた私ですが、護送バスで留置場に戻ったら保釈の段取りは既に整っていて、夜ごはんも食べさせてもらえず、翌日のお風呂を楽しみにしていたというのに、仲間達と挨拶さえ出来ぬまま、

「20時15分、釈放しますっ!」と言われて、寒くて暗い夜の街に、いきなり放り出された訳です。お世話になりました。

 

携帯電話もない状態で、ましてや夜に、見知らぬ土地で放り出された時の心細さと言ったら。留置場生活が想像以上に温かかったので、一歩出て世間の風に触れた瞬間、

逆のホームシックを起こしました。笑

 

原宿警察署を出たら神社があり、そこを歩いてみることにして、夜の神社の千と千尋のような雰囲気を抜けたら、一気に明るい場所に出た。原宿竹下通りだった。

普段なら来ないような場所で、クレープという普段なら食べないようなものを食べた。

 

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この時の所持金は800円でした。逮捕されたときの所持金から、留置場でかかった品物代を天引きされた残りがお財布とともに戻ってきます。

 

いきなり放り出されても、いきなりステーキが食べられるくらいの現金を入れておこうと思います。

 

uniikurahime.hatenablog.com

 

偽装結婚

 

これまでの記事で、仲間達のことを少し書いた。 

 

uniikurahime.hatenablog.com

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今回は、同室にいた中国人のBさんについて書く。

「釈放されたら焼き肉が食べたい!!」

天真爛漫にそう話す彼女は、身長が高く、モデルのようで、美人というだけで罪だと言われる典型である。

偽装結婚で捕まったらしい。20歳年上の日本人の旦那も同時に捕まったらしい。本人の主張は、一緒には住んでいないけれど毎月会っているので偽装ではない、本当の夫婦だとのこと。何をもって偽装とするのか。

人の心の中は覗けない。恋愛は思い込みが9割とも言う。真か偽装かなんて、誰に決める権利があるのか。

協調性なし、共存無理な私が、結婚するとしたら、それこそ真の偽装結婚になりそうだ。笑 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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留置場でのロングバケーション

 

「神様がくれた長い休暇だと思って。」

 

突然の逮捕に続く勾留で、世間から隔離され、この先どうなるのか分からない。

旦那なし、財産なし、協調性なしの三重苦な上に、今度は浦島太郎か。

「人生起こること全てに意味がある」弁護士にそう言われても、どう意味付けをしたら良いか分からない。

逮捕は、警察の気分次第なところがあるので、なぜいきなり拉致されて自分が今こういう状況に置かれているのか全く理解できない。

そんな時に、頭をよぎったのが冒頭のキムタクの名台詞です。

 

留置場生活は、やることがないくせに朝早く起こされ、本当に暇で発狂しそうになります。昼寝をするにも、夜9時就寝なのでこれ以上眠気がありません。

考え事をするか、何も考えないでぼーっとするか。インドの瞑想修業に思えてくる。

暇つぶしというと、新聞を読むか、読書しかすることがない訳ですが、これが最高の時間なのです。

普段の生活では、肌身離さず持っているスマホ依存で、ニュースもネットで読んでいるが、逮捕されてからは、電波を発する機器の持ち込みが禁止なので携帯電話を取り上げられていて、外部との連絡はおろかもちろんインターネットもできない。

そして、留置場は、これが都会のど真ん中だとはとても思えないほど、とても静かな環境で、耳を澄ませば、鳥の鳴き声が幽かに聞こえてくる。

 

まとめると、世間の雑踏から隔離され、ネットから解放され、冷暖房完備のきれいな建物にひきこもって、上下スウェットという最も楽な格好で、寝転がって、大好きな読書に没頭できるのは、むしろ、 贅沢な時間なのではないか。

 

これが試練だとしても、長い人生、こういう時間があってもいいかもしれない。 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

カレンダーの数え方

 

逮捕されると、きっと誰もが考えるのが、48時間の逮捕期と20日の勾留期を合わせて、

自分は一体いつここから出られるのかということ。

 

スマホは取り上げられている、インターネットも使えない、紙のカレンダーすら見ることができない生活の始まりです。

トンネルを抜けると雪国なのか、裁判なのか。

私自身、起訴されたら更に3ヶ月は帰れないよと弁護士に言わていた。

一人暮らしの場合、一ヶ月家を空けたらインフラが止まり始め、家賃も払えず追い出され、釈放されても帰るところがなくなるではないか。

 

朝起きて、読書をして、お昼ご飯を食べて、読書をして、寝る。省略されている、布団片付け、洗面、歯磨き、ニベア、点呼なども毎日決まった時間にある。

これほど規則正しい生活を判で押したように毎日繰り返していると、今日は一体いつなのか分からなくなる。

 

◯月◯◯日逮捕、二日後に検察、三日後に勾留質問・・・

数え始めても、そのあたりから日付は把握しなくなり、むしろ日付はいらないことに気付き、曜日のみで生きるようになり、4日に1回のお風呂が待ち遠しくて、カウントダウンが僕らの使命。

 

 月火水金土日

 風火水木土日

 月水木金

 

みんなのはしゃぎっぷりと言ったら、ここでは、お風呂がディズニーランド!

仕舞いには、20日間の勾留を4で割った。(笑)

 

取調中、いきなり釈放と言われた瞬間、「そんなの困ります。明日、お風呂の日なんです」と真顔で言いかけたのが私です。

 

この記事で言いたかったことは、留置場のシャワーがコンドミニアム仕様で豪華だったということです。